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戦後70年を考える
戦後70年、私が生まれる5年前の8月15日、日本がはじめたアジア太平洋戦争が終結しました。この侵略戦争によって、アジア太平洋地域で2000万人以上、日本人300万人以上の命が奪われた事実があります。そのあと誕生した世代はベビーブームといわれ、たくさんの子ども達が戦争を知らずに、平和な中で育ってきました。脱脂粉乳がまずい、肝油を無理やり口に掘り込まれたなど苦い思い出が残っています。 しかし、平和に見えていたけれど、朝鮮戦争があり、ベトナム戦争があり、日本にある米軍基地からはたくさんの戦闘機が戦地に飛んでいっていたのです。高校生や大学生の時代には、ベトナム戦争の事を知り、戦争のむごさを突きつけられます。そして最後にあの小さなベトナムが大国アメリカに勝ったことに驚き、その後ベトナムを訪問したときにクチトンネルを見学し、その知恵に再び驚かされた事を思い出します。 世界中ではどこかで紛争があり、戦闘があり、人が殺し殺されることが繰り返されています。たとえ命が大丈夫であっても精神が傷つき、生きることが苦しくなることも。動物は同じ種同士では傷つけあわないのに、なぜ人間だけが同じ生き物同士で争うのか、まだ解明されていない謎です。 再び戦後が戦前になろうとする動きが急速なこの時期に、70年後に生まれた人たちは、70年前の戦争についての経験は知らないが、70年の間に誰も戦争で死んでいない事実は知っています。平和憲法を守り、戦争しない国、誰もが安心して生きられる国、子どもも障害者も高齢者も戦争に役立たない人間こそが大切にされる国を作る責任が、戦争を知らない世代にこそ求められているのではないかと強く思っています。池添素
日時 2015年08月15日 10:41 |
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