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電車の中で
先日、電車に乗ったときのこと。
一組の親子が、私が立っていた近くの座席に座った。お母さんは、「飲んでいいよ」と缶ジュースを座席の前のテーブルに置き、その後は、電話に夢中。子どもは、まだオムツをしていて2歳後半くらいの体格だった。 さて、この子の次の行動は・・・?と思って見ていると、さすがに缶ジュース(キャップをまわしてあけるタイプ)は、開けられず、「あけて」と母に差し出した。母は、電話の片手間にキャップを少しゆるめて子どもに渡し、子どもはそこから自分であけて飲み始めた。その後、この子がなんとも絶妙に物の操作を行っていて驚いた。
子どもの手には大き過ぎる缶ジュースを持っているだけでもハラハラするのに、母はさらにハイチュウを一つ子どもに渡した。すでに缶とキャップで両手がふさがっている。どうするのかなと思っていたら、キャップを持っている手で受け取り、まずハイチュウを自分の足と足の間に一度置き、缶ジュースのキャップをしめてハイチュウを食べ始めた。ハイチュウの包み紙は母親がしていたのを真似て、テーブルに置いた缶コーヒーの飲み口に入れようとしたが、子どもの目線からはどこに穴があるのか穴の大きさがどれくらいかもわからず、手探りではなかなか入らなかった。入らないことに気づくと今度は包み紙を小さくたたんでもう一度チャレンジして、上手に入れた。そしてもう一度ジュースを飲もうと思って缶を持ったところで今度は母がハイチュウを3個渡してきた。母は子どもがどんな状況かは、まったく見ていない。成人式の話で盛り上がっている。・・・さすがに次はどうする?と見ていると、一瞬動きが止まり、考えている間があった後、ハイチュウを上着のポケットに入れて、ジュースを開け飲み始めたのだった。
何気ない光景なのかもしれないが、ちょっとした発達検査を見ているようだった。缶ジュースとジュースのキャップとハイチュウとハイチュウの包み紙(しかもハイチュウは3個!) 複数の物を扱いながら“~してから〜する”の連続技。
あらためて子どもってすごいなと思った。置かれた環境の中でたくましく生きている。 “勉強になりました、ありがとう”と心の中でつぶやきながら電車を降りた。 ひろば 市原
日時 2017年01月27日 20:58 |
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