■
よくする会
昨日は、こどもたちの保育療育をよくする会の会議日だった。7月の総会に向けての議案書作り。保育、巡回相談、児童発達支援センター、放課後等デイサービスなど各分野の現状と課題が話し合われた。とりわけ保育の分野は、色々なことが動いていて深刻であった。待機児対策の名のもとに質より量の方向に向かっている。公立保育所の民営化、准保育士資格の導入、簡易な保育施設の拡充・・・「子どもの命より、利益が優先されないように」「命と育ちの格差が小さな子どもたちの間で生まれないように」と保育に関わる職員の願いは切実であった。
会議が終わり、帰ろうとしていた時に事務局長のTさんが「新聞にこんな投書が載っていたんです!」と言って記事を見せてくれた。読んだ瞬間に胸に込み上げてくるものがあった。ご自身の子どもさんのこと、「療育は、福祉の領分ではある。しかし、我が子を見れば、教育の土台といってもいいように思う。」という力強い言葉、そして最後は、「せめて、安定した運営が維持できる報酬が支払われることを望むのは、過ぎた思いなのだろうか。」という文章で締めくくられていた。
よくする会は、20年前「京都市南部に療育センターを!」という運動をしていた。1999年度に療育センターが開所し、それから15年が過ぎた。この投書は、20年前に運動をしていた方々、そしてその思いを引き継ぎ今も運動を続けている私達へのプレゼントであり、エールであると思った。よくする会の会議とこの投書がつながったのは、偶然ではなく必然だ。20年前の思いが、ひとりの保護者にしっかりと届いていることが何よりうれしかった。
会議でも、「改善してきていることもあるのだから、諦めてはいけない。声を上げ続けることが大事。」と確認し合ったところだった。個々の力は微力でも、20年という歳月の中で保育・療育に携わる職員や保護者、そして子どもたちが積み重ねてきたものは計り知れない。仕事の後に集まることは、たいへんだが、今の積み重ねなしによりよい未来は築けない。
新聞記事をコピーして、それぞれが大切に持ち帰った。私は、「療育」という仕事を通してこれまでに出会ったたくさんの人のことを思い出し、この投書の重みを噛みしめながら自転車をこいだ。
療育ひろば 市原 真理
日時 2014年05月02日 21:26 |
固定リンク |
コメント (5)
|
|
|
NPO法人福祉広場です。
|
<<
2014年05月
>>
Su |
Mo |
Tu |
We |
Th |
Fr |
Sa |
|
|
|
|
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
11 |
12 |
13 |
14 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
24 |
25 |
26 |
27 |
28 |
29 |
30 |
31 |
|
|