いとよりだいのさらさ蒸し 大根といかのべっこう煮 煮込みハンバーグ
白身魚を使った和風料理。こぶだしとお酒が旨みをぐんと引き立てます。 低カロリーのいかを使った冬場のお料理。あめ色の大根が柔らかくおいしい。 ひき肉はもも肉使用で、カロリーひかえめ。センイの多いきのこをソースに入れて。
お鍋で作る変わり茶碗蒸し 彩り野菜も豊かな田毎蒸し 鶏の親子焼
みんなが好きな茶碗蒸しがお鍋で簡単に。あんがかかって食べやすい。 ビタミンB1の豊富な豚肉、センイたっぷりの野菜、栄養万点の卵の組み合わせ献立。 誰でも作れるお手軽メニュー。初めてお料理をする人は是非これを!

 

★★★ アドバイス ★★★

□食事療法の常識・非常識を見直してみましょう。

 正しいものに○、間違っているものに×をつけてください。

@( )食事療法で最も大切なことは、お米(ごはん)の量を守ることである。
A( )糖尿病の食事療法とは摂取カロリー(食べる量)を減らすことである。
B( )必要なカロリーを、バランスよく食べる。
C( )一生続ける。
D( )薬やインシュリンを使っているときは、少しはよけいに食べすぎてもよい。
E( )甘いものさえ食べなければよい(例:おかきやせんべいは食べても良い)。
F( )口がかわいても、水や茶をのまない。
G( )ふとらないようにする。
H( )一日のカロリーの範囲内ならば、おかしを食べてもよい。
I( )くだものは体によいので、量を気にせず食べてよい。
J( )調子がよければ食事療法をやめてもよい。
K( )お酒類は、ご飯をへらせば飲んでもよい。
L( )うす味にする。
M( )いもやかぼちゃ・豆は野菜なので、たくさん食べたほうがよい
N( )野菜は生で食べたほうがよい
O( )マヨネーズや洋風ドレッシングは油なので、あまり使わない方がよい。
P( )ナッツ類は栄養的には豆の仲間である。
Q( )動物のあぶらは動脈硬化を進めるので食べない方がよいが、植物油は動脈硬化を予防するのでたくさんとるようにすべきである。


答えを見てみましょう

@(△)食事療法で最も大切なことは、お米(ごはん)の量を守ることである。

  ← 「ご飯はほんのちょっぴししか食べてないんですけど」という人に限って太っている人がいます。この人の発言は裏を返すと「ご飯以外のことは気をつけていません」ということ。こういう人はご飯以外のものをたくさん食べているので、当然×。もし、肉体労働もしていないのに丼でご飯を食べている人がいれば、これは○。しかし、こんな人は少ないと思います。
 ごはんはパンに比べると、かなり低カロリーです(実際100g当たりのカロリーは御飯が約160kcal、食パン約250kcal、クロワッサン400kcal)。しかも、ごはんのほうが腹持ちがよく、精神的にも満足感が高いのではないでしょうか? わたしは日本人は御飯をしっかり食べる方が食事療法が守りやすいと思っています。
 食事療法のポイントはその人の食生活で、問題になっている点を改善するということです。

A(×)糖尿病の食事療法とは摂取カロリー(食べる量)を減らすことである。

  ← 糖尿病の食事療法とは、バランスをとりながら、その人にとって必要なカロリーをきちんととること。足りない場合はむしろもっと食べることが勧められる。最近は少なくなったが、激しい肉体労働をしている人などは、それに見合ったカロリーを摂らないとかえって体力を落としてしまいます。太っている人はカロリーオーバーなのでカロリー制限をすることになります。
では、今あなたが食べている食事のカロリーが、あなたが消費しているカロリーに比べて多いか少ないかの判断はどうすればできるでしょうか? それは体重の変化をみればわかります。太っていようがやせていようが、体重が変わらないということは摂取カロリーと消費カロリーが釣り合っているということです。体重が減り続けているということは摂取カロリーが少ないということ、増え続けているということは摂取カロリーが多いということです。自分の肥満度をみてカロリーの増減をどうすべきか考えればよいでしょう。

B(○)決められたカロリーでバランスよく食べる。

C(○)一生続ける。

  ← これを理解しているということは非常に重要です。理解していない人は今はしゃかり気にしていても挫折してしまうことがあります。

D(×)薬やインシュリンを使っているときは、少しはよけいに食べすぎてもよい。

  ← 薬やインシュリンを使い始めると気がゆるんでしまう人も多いのですが、こうしてしまうと、肥ってしまいますね。飲み薬には食べ過ぎを補うほど強い血糖降下作用はありません。

E(×)甘いものさえ食べなければよい(例:おかきやせんべいは食べても良い)。

  ← 「甘い」ということは砂糖類が多いということ。デンプンだけではあまり甘くありませんが、砂糖類もデンプンも炭水化物の仲間で、同じカロリーがあります。塩あんのお餅も甘いあんこ入りのおもちもおなじカロリーなのです。実際、おかき・せんべいはビスケットやクッキーとおなじカロリーがあります。

F(×)口がかわいても、水や茶をのまない。

  ← 「口が渇く」ということは水分が足りないということ。脱水が続くと危険です。「おしっこが増えること」を気にして飲まない人がいますが、きちんと補いましょう。

G(○)ふとらないようにする。

H(×)一日のカロリーの範囲内ならば、おかしを食べてもよい。

  ← お菓子などは栄養のバランスが悪く、カロリーが高いので、食べない方がよいでしょう。

I(×)くだものは体によいので、量を気にせず食べてよい。

  ← 果物は嗜好品と同じ扱いでよいのではないかと思っています。実際、今の果物は非常に甘く、糖度が10%以上になってきています。この糖度はコーラや缶ジュースとおなじです。

J(×)調子がよければ食事療法をやめてもよい。

  ← 「食事療法」とは、今までの自分の食事の中で健康に悪かった点を直すことです。ずっと続けていきましょう。

K(×)お酒類は、ご飯をへらせば飲んでもよい。

  ← 一日日本酒1合≒ビール350ml≒焼酎0.5合程度は飲んでも良いといわれていますが、それ以上はよくないといわれています。

L(○)うす味にする。

M(×)いもやかぼちゃ・豆は野菜なので、たくさん食べたほうがよい

  ← ご飯の仲間です。沢山食べるときはごはんなどを減らす必要があります。

N(×)野菜は生で食べたほうがよい。

  ← 生にこだわらず、煮炊きもしてたくさんとることが大切。また、「生」ではマヨネーズやドレッシングを取りがちです。この場合はやさいを取っているのではなく、油を取っていることになります。

O(○)マヨネーズや洋風ドレッシングは油なので、あまり使わない方がよい。

P(×)ナッツ類は栄養的には豆の仲間である。

  ← 油の仲間です。

Q(×)動物のあぶらは動脈硬化を進めるので食べない方がよいが、植物油は動脈硬化を予防するのでたくさんとるようにすべきである。

  ← 油は油。1g=9kcalというのはすべての油で同じ事。食べすぎれば太ります。

(吉祥院病院・三浦次郎《糖尿病専門医》)


糖尿病患者は、約700万人、予備軍700万人とか。日本人1億2000万人の10人に1人です。肥満でアルコール・甘い物・嗜好飲料・炭酸飲料を多飲多食の人は、健康チェックを!

(管理栄養士  山崎妃志子)

 


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