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◆ひゅうまん京都

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編集長の毒吐録

☆2021/1/22更新☆

【読書雑記706】『日本人の歴史認識と東京裁判』(吉田裕、岩波ブックレット、520円+税)。繰り返して唱えられる「東京裁判史観(=自虐史観)克服論」は、それ自体も問題ではあるが、同時に「改憲」理由にあげられていて、今の問題でもある。数年の占領で歴史認識が全面的に改造され、その状態が70年以上も続くとは・・。日本人は主体性のない国民なのだろうか。著者はその問題に向き合う。

著作は、歴史修正主義に依拠した粗雑で乱暴な決めつけに終止符を打つ目的を持って、歴史の中に東京裁判を位置づける。本書は、18年11月に行われた「日本人の歴史認識と東京裁判」という講演会での著者の講演を収録したもの。講演では、著者は東京裁判や戦後の歴史修正主義についての文献を引用して、分かりやすく論じている。

東京裁判は確かにいろいろな問題点を抱えてはいたが、後の国際法の発展を考えると少なからぬ意義があった事、戦前・戦中の日本は基本的に親米英であった事、ウォー・ギルト・プログラムには一貫した計画性がなく、効果も大したものではなかった事など、興味深い事実が紹介される。後半では歴史修正主義について説かれるが、その一翼とも言える靖国神社の現状が紹介されるが、それは天皇の参拝は長く途切れ、遺族・戦友の参拝も激減しているという。<歴史修正主義は・・戦後レジュームからの脱却を掲げる安倍首相の政治的信条とも親和的である。だが、東京裁判は明らかにアメリカ主導の裁判であり、東京裁判史観や自虐史観の克服という彼らの主張を突き詰めていけば、アメリカ批判に帰着せざるを得ない。‥これは日米安保体制の基盤を揺るがすことになりかねない>と著者は言う。

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