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編集長の毒吐録

☆2018/7/20更新☆

【読書雑記459】『創価学会秘史』(高橋篤史、講談社、1800円+税)。巨大宗教団体の正史では語られることのない事柄を、別の視点から叙述した本。好著。著者は学会が封印し、幻の文書である会報、機関誌などの文書を入手、それに基づいて歴史を掘り起こした。学会(当時は「創価教育学会」)は、左翼運動で検挙された教員たちを取り込み、特高警察や思想検事との慣れあうことで組織を強化した。入信した左翼教員たちの哀れな末路(特高警察と手を結んで「転向」を促す)・・。戦意高揚の書籍を出版した歴史、戦後の「狸祭り事件」での池田大作の活躍などなどの驚きの新事実が、約1000ページになんなんとする資料が語る。巨大宗教団体の、隠された姿がここにあると言えようか。2代目会長の戸田城聖は戦後、出版業や教育産業、金融業に乗り出す。それに失敗した後、学会は、巨大な「集金マシーン」へと姿を変える。いわば、「カネがすべて」ともいうべき組織になった。

著者は、フリーのジャーナリスト。本書のプロローグで、著者は「まったく感心できないことだが、創価学会は過去の歴史を正しく伝えていない。それは対外的な宣伝だけでなく組織内の学会員各層に向けたものでも同じである」と書いている。著者はそれを、戦前・戦中に創価学会が発行していた機関誌『新教』『価値創造』など読み、調査も重ねて実証した。創価学会は長年にわたり、「戦前・戦中から一貫して反戦平和団体だった」というイメージを作り出してきた。そのたプロパガンダに立ち向かったのが本書。

戦時下、特高警察などは、共産主義に感化された教員を取り締まったが、それだけでなく転向者が、再び共産主義に向かうことがないように、別の思想で再教育することもした。それに迎合したのが、創価教育学会だった。

初代会長・牧口常三郎は、持論の「創価教育学」と日蓮正宗への信仰により、「赤化青年の完全転向」を実現できると検察や内務省に働きかけた。牧口は「赤化青年の完全転向は如何にして可能なるか」と題した論文を、機関誌『新教』(1935年12月号別冊)に発表した。この論文について本書では、以下のように言及している。

<牧口の論文のなかで特に興味をそそられるのは、長野行きにあたりあらかじめ内務省から長野の警察部に電話をかけてもらっていたという記述だ。牧口の論文タイトルがまさにそうであるように、このことは当時、国がとっていた転向政策と創価教育学 会が乗り出した折伏による会員拡大とが軌を一にしており、そのため連絡を密にしていたことを意味する。当局からすれば左翼思想にかぶれた本来優秀な元教員たちを転向させてくれる団体は好ましい存在であり、牧口らからすれば弾圧で心に傷を負ったそうした元教員たちは折伏するのに格好の相手だった>

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