2016/5/5 | 子どもの日にちなんで、書きたいこと、伝えたいこと、言いたいことが山ほどある。最近、痛いほど子どもの気持ちを感じる相談が相次いでいる。「子どもから殴られた」「子どもが暴れる」という切羽詰まった相談で、腕や顔に青あざを付けたお母さんが飛び込んでこられる。 話を聞くと、「突然暴れだした」とか「殴りかかってきた」というものがほとんど。しかし、もっと話を聞いていくと、「小さいころはよく言うことを聞いたのに」、「良いと思って言ってきたのに」と。障害があってもなくても、同じような話が展開します。小さいときから親の都合に合わせて振り回してきた結果だと、話しているうちにお母さん自身が気づかれる。 子どもにしてみれば、小さなSOSを出してきた。でも、それに気づかずにおやが「良かれと思って」考えてきたこと、させてきたことにかき消されてしまっていた。いくらSOSを出しても気づいてくれない大人たちに対して、最後の手段は力で訴えることしか残されていない。とりわけ知的障害や発達障害があり、自分の気持ちがうまく表現できないときはなおさら手が出る。 「いやだったんだね、あなたの気持ちわかるよ」というとすっとキモチが治まる子どもに対して、ある学校の先生は「暴力はダメでしょ強く叱らないといけません」とおっしゃったことに唖然。そんな簡単なことでキモチが治まるのなら簡単なことです. もっと子どもの気持ちになって考える、もっと子どもの気持ちを解ってあげる、もっと子どもを信頼する、これだけで子どもは大きく成長していきます。 本当は殴りたくない子どもは、親に向かって「出ていけ!」という。しかしここで逃げてはいけないと立ち向かってしまう親に手を出す子どもの気持ちを考えてほしい。子どもを加害者にしないために、大人ができることはたくさんある。子どもの貧困をなくすことも大人の仕事。『子どもの日』は大人に何ができるかを考える日。被災地の子ども達にたくさんの遊びがプレゼントされますように。 |