編集長の毒吐録
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☆2020/6/11更新☆

『おしゃべりな絵画−感じてみよう!作品から聞こえる音・声・会話-Chatty pictures; Let” s imagine! - the sound, voice, and conversation of Insho’s works 』を、京都府立堂本印象美術館で観てきました(〜9月22日)。永い永い「自粛」期間(おかげで、『特別企画展「椿、咲き誇る―椿を描いた名品たち」』と『伝統と前衛の間 師から弟子へと受け継がれる日本画表現のあり方 -堂本印象・三輪晁勢・堂本元次-』が中止になりました)の「犠牲」の上での展覧会です。展覧会がまぶしかったです。

印象は、約60年にわたる画業において、花鳥、人物、風景、神仏、抽象など実に幅広いテーマで数多くの絵画作品を描きましたが、この展覧会では、印象が描いた絵画のなかに登場する人たちに注目していました。各種の事象をテーマとする画面から、会話やつぶやきなど様々な声が今にも聞こえてきそうでした。「自粛生活」のあとだからでしょうか。今の時代の人々も歴史上の人物からも(神、仏、仙人まで)、豊かな表情の彼、彼女たちの立場や関係性が浮き彫りになります。

彼の代表作と言われる「木華開耶媛」(このはなさくやひめ、1929年)の下絵を、初めて観ることが出来ました。本画をこれまで観たことはありましたが、下絵は初めてです。新型コロナウイルスの「お陰」でしょうか。「椅子による二人」(1949年)の正面には白い、背もたれ付きの椅子、そこに二人の長い髪の若い女性がすわっています。女性は白色の緩やかな服をきていますが、向って左側の女性の首には青いスカーフがネクタイのように飾られ。右の女性の胸にあります。ウキウキするような画でした。

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