編集長の毒吐録
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☆2020/7/25更新☆

「大市(だいいち)でスッポンを食べたよー」と言えば、「散財したなー」という声が返ってきます。「大市さん」はすっぽん料理屋です。創業は元禄年間と言いますから、約340年前のことです。この間、すっぽん一筋で続いた老舗で、店舗は創業当時ままだそうです。京都市上京区の五番町にそれはあります。

50年ほど前、10人ほどで、“あの”「大市さん」のすっぽんをいただいたことがあります。職場で1年間積み立てをして、その使い道を全員で決めるのですが、その年は大市さんに決まりました。確か前年は宝塚歌劇を観にいきましたし、大市さんの翌年は琵琶湖に遊びました。学生を終えたばかりの25歳前後の若者にとって、それは、積み立てならではの1年に1回の「贅沢」でした。

1993年に、僕は京都市長選挙に立候補したことがあります。和菓子の老舗「第15代御粽司」(おんちまきし)川端道喜さんと親交のあった(道喜さんはその3年前に亡くなりましたが・・)僕は、京都の老舗を回ろうと考え、何軒もの「店」を訪ねました。友禅染、西陣織、竹細工職人、お菓子屋さん、提灯づくり、和傘づくり職人など50軒余りです。そのひとつに「大市さん」もありました。僕には、「京都再発見」の旅でした。

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