編集長の毒吐録
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☆2020/7/26更新☆

2016年7月26日未明、相模原市の障害者入所施設「やまゆり園」で、元職員が侵入して入所者19人を刺殺し、入所者・職員26人に重軽傷を負わせた。この人物に、20年3月、横浜地裁は死刑判決を下し、その後、被告は控訴することなく死刑判決が確定した。

1948年に制定された優生保護法は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止するとともに、母性の生命健康を保護することを目的とする」と第1条で述べている。この法律は、1996年に廃止されたが、<優生思想>に凝り固まった法律がこの国には存在していた。国会や政府、国民の多数は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」の規定を是としてきたと言えないか。<優生思想>は過去の考え方ではない。

25日の『しんぶん赤旗』は、“ALS嘱託殺人 患者追い込む社会考える”の見出し“の下、”14年前脳梗塞をわずらい胃ろうしながら暮らす井上吉郎さん”と紹介して記事を載せている。


≪・・やまゆり園事件から丸4年を迎える直前に、また大事件が起きました。私は「になってまで生きたくない」と患者を追い込んだ社会について考えています。私はALS患者とは違いますが14年前に脳幹梗塞を発症し、胃ろうで生活しています・・胃ろうは生への希望であり、医師は私に生きることを勧めました。逮捕された仙台の医師は安楽死を推進したと報道されています。生きるために励ますことが医師としての倫理だと思います。

“強き者”と“弱き者”の間には壁があり簡単に入れません。病気を患って以降、車いすで生活し、胃ろうのため外食はできません。後遺症で片方の目と耳は不自由です。14年間“自粛”せざるを得ない状況でした・・社会は重度障害者を理解せず、経済やスムーズな運営に重きを置き、役に立たないことを不要不急と選別します・・今回の問題が一過性の事件として扱われるなら、同じことは起こると思います。人間とは何か、根本が問われているのだと思います≫

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