<<前のページ
☆2020/7/29更新☆
恐らく京都盆地で1番広い空間である国民公園・京都御苑(ぎょえん)には、僕ら2人だけ(僕ら以外にいたのは公園管理のスタッフだけでした)で、“独占”状態でした。24時間365日あいているここに足を踏み入れて70年になりますが、初めての経験です。ここ数ヶ月の“自粛生活”の鬱屈も晴れる思いでした。
794年の遷都当時の平安京の内裏(だいり、御所)は、現在の御所(ごしょ)から約2km西に位置していました。今の京都御所は内裏の焼失後の、天皇の仮住まいだった里内裏の1つの東洞院土御門殿に由来するもので、1331年、光厳天皇がここで即位してからのものです。1392年の南北朝合一によって名実ともに皇居に定まり、明治に至るまでの 約500年の間、天皇の住まいでした。
江戸時代末期には、御所を囲むように公家屋敷街(140もの邸宅があったと言います)があったそうですが、明治維新後、天皇と公家、「上級市民」は東京へと移りました。そのため御所と公家屋敷街は荒れ果てましたが、建物を取り払い樹木などを植えて公園化し、「京都御苑」として生まれ変わりました。今では、京都御所、京都大宮・京都仙洞御所、京都迎賓館(建設反対の運動の参加者でした)を含み、東西700m、南北1300mの京都市の中心部にあり、東西南北を寺町通・烏丸通・丸太町通・今出川通に区切られた区域にある国民公園です。
|