2016/7/26 | 障害者は社会の迷惑だ!邪魔者は消せ!俺がやってやる!この信じられないことが現実となり、19人もの障害のある人たちの命が奪われた。そして今も重傷で治療中の方々もたくさん。 加害者が覚せい剤中毒者であったことは見逃せない事実、しかし実際は見逃された。そしてこの凄惨な事件が起こった。世界中でテロや事件が頻発し、それぞれテーマは違うが、この事件もその延長線上にあるのではないか。弱い立場の者が犠牲になる、邪魔者扱い、迷惑。 やはり、私たちが論じるべきは、「障害は迷惑ではない」を心の底から思えるかどうか、ではないか。突き詰めると、「私は生きていてよい」と自分で思えるかどうかではないだろうか。きっと加害者も生きてよいと言ってもらっていなかったのではないだろうか。誤った形で自分も社会の役に立ち褒めてもらいたかったのではないだろうか。 『障害は迷惑じゃない』(全障研出版)はまさにそれを問うている。誰もが迷惑をかけて生きている。その大切なことを「何をしてもよいけれど、人に迷惑だけはかけてはいけない」の呪縛から解放される入口になる。みんな人に迷惑をかけて生きているけれど、できるだけ迷惑を少なくするには、誰かに「タスケテ」のSOSを出せる力が必要。その力が生きる力では。もっとも生きる力が弱かったのが今回の加害者、誰も弱さを解ってやれなかった専門家の責任は大きい。そして最も弱い人たちを守れなかった。弱い人が守れなかったら、あなたも私も守られない。だってみんな誰でも弱いから。 このブックレット、ぜひ読んでほしい。この事件が起こる前に書いたもの。でも今読んでほしい。 |