編集長の毒吐録
<<前のページ

☆2020/6/28更新☆

京都市考古資料館の特別展示『光秀と京〜入京から本能寺の変〜』(〜11月 23日〈月・祝〉)を観てきた。テレビでも話題になっている明智光秀に焦点をあてた展示だった。いつものように、写真説明と土の中に眠っていた土器などの埋蔵物が展示されていた。タイムリーな企画に脱帽、勉強になった。

 光秀が活躍した京都の時期、つまり、信長入洛から本能寺の変を中心にして、関連する遺跡の発掘調査の成果を写真パネルや遺物で紹介されていて、戦国時代の末期から安土桃山時代前半、天下統一がなされようとした舞台、つまり16世紀後半の京都の様子の一端に触れられた。本能寺跡の発掘調査出土品は、京都市有形文化財の指定を受ける予定となっているとか、本能寺の変に遭遇したと思われる土器・瓦類なども観られた。

併せて速報展示されている『療病院の病院食器』(〜6月28日)を観ることができた。昨年 に実施された市立近衛中学校の調査で、「療病院」の文字が入った陶磁器が多数出土したという。療病院はいまの府立医大病院の前身病院であり、これらの陶磁器は「病院食器」であると考えられた。

さらに、この調査では、「大学」・「医院」銘を持った磁器碗も多数出土しており、これらはいまの京大医学部病院で使用された食器と考えられている。府立医大病院内に建つ石碑には療病院が現在地に移された経緯が紹介されているそうで、公衆衛生の向上に尽力し先人への理解も深められた。

閉じる

ご意見、ご感想をお寄せ下さい。
First drafted 1.5.2001 Copy right(c)NPO法人福祉広場
このホームページの文章・画像の無断転載は固くお断りします。
Site created by HAL PROMOTIN INC