編集長の毒吐録
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☆2020/7/5更新☆

<きのうを振り返りあしたを見晴るかす❻>【改憲ゆるすまじ!】2020年は第2次世界大戦終結75年の年、そして僕の75歳の誕生日(1945年8月18日、京都で生を受けました。女学校の教員の父、専業主婦の母、姉1人、兄2人の子どもとして、京都市上京区で生まれました)がある年でもあります。日本に関して言えば、この75年間を特色づけてきた「平和主義」が根底から揺らいでいる年でもあります。

20世紀を“戦争の世紀”と位置付けるなら、日本の20世紀前半は文字通りその通りでした。「富国強兵」日本、「軍国日本」は、「侵略日本」と同義でもありました。そして問題の一つは、“侵略の歴史”“加害の歴史”に触れることが少なかったことではないでしょうか。そういう間隙をつく形で、“戦後レジームからの脱却”を掲げ“戦前レジームの復活”を掲げる「安倍政治」が日本政治を壟断しています。
 
<フランスで刊行された反ファシズムの寓話「茶色の朝」日本版の解説で、高橋さんは「だれもがもっている怠慢、臆病、自己保身、他者への無関心といった日常的な態度の積み重ねが、ファシズムや全体主義を成立させる重要な要因」と指摘されています。/高橋「茶色の朝」は、すでに来ています>(「極右化する政治 戦後七〇年という岐路を前に」『世界』2015年1月号高橋哲哉論文)。「加害」「負」の面から「日中戦争」「アジア・太平洋戦争」「第2次世界大戦」をとらえない日本は、特定秘密保護法の成立、「武器3原則」の投げすて、集団的自衛権行使容認の閣議決定という「戦争する国」づくりの道を走っています。その現状は、高橋が前掲論考で指摘するように、国民に支えられているのではないでしょうか。

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