かよこさんの子育て・子離れ録
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☆09/01更新☆

第78回 「あふるの夏」
 夏休みも終わり、子どもたちの3個の弁当を作るわたしの朝が始まりました。

 この夏は娘に体重、身長を追い越されました。家の中でゴロゴロしてると大きく育つのでしょうか。バストはとっくに追い越されていますが、ついに足も追い越されました。娘の靴のサイズは25cmです。

 三男は将棋で進級し、結論は先送りになりました。遊びにも出かけず、よくがんばりました。

 
 そして今年も一番元気で、一番忙しくて、一番夏を楽しんだのはあふるでした。
 
 6月・・・。北海道ツアーに参加。今回も富田さんご夫妻と同じ部屋に泊めてもらいました。あ「ぼく、千代野さんの面倒見てあげたんや。富田さんにはぼくがお世話になったし、持ちつ持たれつってとこやな」
私「『持ちつ持たれつ』って知ってたんか?」
あ「お互い様ってことやろ?」。
 楽しみにしていた旭山動物園にも行きました。この旅行は、あふるの一人暮らしへのプレゼントでした。
 

 7月・・・。4月に個展を開いた教会の方たちが誕生日祝いをしてくれました。みんなで焼肉を食べました。プレゼントをもらってごきげんでした。また、家では友だちを呼んで誕生パーティをしました。もちろんあふるは若い女性も招待しました。そんなところはぬかりのないあふるです。祇園祭にも友だちと出かけました。入院中の井上編集長のところにも顔を出しました。おしゃべり好きのあふるの行き場所がまたひとつ増えました。

 8月・・・。埼玉の全障研大会に参加。映画は5本以上観て、ライブもたくさん楽しみました。いまだにウルフルズの野外ライブの興奮さめやらずです。そして養護学校の中学部クラス会では久しぶりに会った先生や友だちと一泊してきました。帰宅してからあふるのおしゃべりが止まりません。
  
あ「OOくんが結婚して家を継ぐんや言うてた。ぼくもお母さんの家、継いであげるしな」
私「お母さんはそんなんしてほしいって思ってへんしええけど」
あ「えっ?してほしないんか?」
私「家を継ぐってどういうことや?」
あ「わからん。そやけどOOくんが継ぐって言うからぼくもしたい」


あ「先生が『他の人も一人暮らし始めたぼくを見習わなあかんな』って言わはった。OOちゃんのお母さんにも誉められた。みんな、一人暮らししいひんのかな」


あ「OOくんとOOくんが自動車免許取らはったんやて。ぼくだけ持ってない」
いつもこの話題になるとしつこいあふるです。
私「市バスただやし、ええやん。自転車のほうが身体にええよー」

あ「OOちゃんはぼくのことやっぱり好きなんやで。だってすぐに隣りに来るんやもん」

あ「ぼくがライブに行く時は誘ってやってみんなに言われた。ぼくの個展にも来てくれるって。ケイタイのアドレスも交換した」
 

 夏の終わりは上京区の社協や支援センターの
方たちと琵琶湖に泳ぎに行きます。この夏もたく
さんの人たちに囲まれてごきげんなあふるでした。
筆者紹介
渡辺 加代子
1955年、千葉県生まれ。ホームヘルパー。 25、23、19、13歳(2006年12月現在)の4人の子ども母親、上3人は男の子。2005年には長男に孫が誕生。
長男は19歳で結婚、15歳から海外生活が多く、アフリカでサッカーのプロ選手だったこともあり、現在、BMX自転車のプロ競技者。二男あふるさんは、丹波養護学校卒業後京都市内のパン屋で働く。絵描きとしてのデビューは2003年3月。三男は日本将棋連盟のプロ棋士養成所である奨励会の会員。5才のときから保育園に通えなくなり、小中高と不登校。フリースクールにたまに顔を出す。長女は小学校を4日間だけ体験。引きこもりにしては穏やかにすごす。2006年、中学一年生で突然学校に通い始めた。
「三人の子と年1回の海外旅行を楽しむことを目標にしているが、3回しか行けていない」と嘆きつつ、「 三男の暴れがすごかったので、いろんなことが転換してしまった。つらい体験だったけど、やり直しができてよかった。おかしな子ばかりで、まだ子育ての現役を痛感させられる」と屈託なく微笑む不思議な人。
 
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